通信制高校は偏差値なし?高い偏差値60~70の大学に進学できる理由を解説

「通信制高校に偏差値なしって本当?」「通信制高校から偏差値60~70の大学に進学ができる理由を知りたい」と思っていませんか?

通信制高校には、全日制高校と同じように偏差値があるのでしょうか?



通信制高校には、偏差値という概念はありません。通信制高校の入試は、書類選考をベースに面接を重視している学校が多く、学力試験によって入学の合否判定を決めないため、偏差値がないのです。
この記事では、
- これから通信制高校に、入学を検討している人
- 通信制高校から大学進学を目指したい人
- 自分の偏差値を知りたい人
に向けて、
- 通信制高校に偏差値がない理由
- 通信制高校から大学に進学できる理由
- 偏差値を知る方法
などについて、詳しく解説しています。
本記事を読めば、通信制高校が人気な理由や、大学進学に向いている理由を具体的に理解することができます。
ぜひ、最後までご覧ください。
通信制高校には偏差値がない


通信制高校には、学力を測る入学試験がないため、偏差値が存在しません。
偏差値とは



偏差値とは、テストの平均点が50になるよう変換し、全体の受験者の中で自分がどのあたりに位置しているか相対的に表す評価値です。



全日制高校や大学では、学力を測る入学試験を実施するため、学力の指標として偏差値が取り入れられています。
通信制高校に偏差値がない3つの理由
通信制高校に偏差値がない理由は、学力試験によって入学の合否判定を決めないためです。
他にも、下記3つの理由があります。
- 入学試験があったとしても書類選考と面接、作文での試験となることが多いため
- 不登校だけでなく、多様なニーズを持つ生徒を広く受け入れるため
- 高等学校入学資格があれば、入学できる学校が多いため
自分の偏差値を知る方法
自分の偏差値を知る最も簡単な方法は、模試を受験することです。
例えば、中学生の場合は、学校や塾で受験ができる「全県模試(名称は地域によって異なります)」があります。
その他にも、下記のような方法があります。
- 全県模試
- 塾独自の模試
- 塾・予備校が実施する公開模試
通信制高校の入試内容


通信制高校の入試内容は、書類選考・面談・面接・作文を組み合わせた試験となることがほとんどです。
書類選考をベースに、面接を重視している通信制高校が多くあります。
下記は、代表的な通信制高校の入試内容です。
学校名 | 入試内容 |
---|---|
N高等学校 | 書類選考・面接 ※通学コースは、書類選考・面接・作文 |
NHK学園高等学校 | 書類選考・面接 |
八洲学園高等学校 | 面談のみ ※”面接”ではなく、”面談”を行い本人の意思を確認する |
ヒューマンキャンパス高等学校 | 書類選考・面接・作文 |
第一学院高等学校 | 面接・作文(自分の未来について) |
屋久島おおぞら高等学校 | 書類選考のみ |
入試内容を知る方法
事前に入試内容を把握し、対策したい方は、学校説明会・オープンキャンパスに参加しましょう。
個別相談などで、入試内容のポイントを確認することができるかもしれません。
- 作文の基礎形式
- 面接での質問項目
- 合否を決めるポイント
学校側がどのような生徒を求めているのか?雰囲気が自分に合っているのかも含めて、1度学校説明会・オープンキャンパスに参加することをおすすめします。
通信制高校から高い偏差値の大学進学


通信制高校に偏差値がないとは言っても、大学進学は可能です。



通信制高校に偏差値がないのは、学力を測る入学試験がないからであり、勉強をおろそかにしている訳ではありません。



通信制高校によっては、大学進学コースや特別選抜コースなど、大学進学を目指して学べるコースを設けている学校もあります。
通信制高校によって、コース名は異なりますが、下記のようなコース名が多くあります。
- 大学進学コース
- 特別選抜コース
- 個別の進路指導
通信制高校から東大合格者も
偏差値の高い大学に進学実績を出している通信制高校を紹介します。
- N高等学校
- 一ッ葉高等学校
- クラーク記念国際高等学校
この3校は、旧七帝大(東京大学、京都大、北海道大学、東北大学、名古屋大学、大阪大学、九州大学)に一橋大学、東京工業大学、神戸大学を加えた「難関国立10大学」にも合格者を輩出しています。



N高等学校は、海外大学の合格者も多く、大学世界ランキングで東京大学より上位のエジンバラ大学、トロント大学、マンチェスター大学にも合格者を輩出しています。



他にも私立大最難関の慶應義塾大学、早稲田大学などの有名私立大学への合格実績も多数あり、通信制高校からでも偏差値の高い大学を目指せることを証明しています。
「通信制高校」を検索すると「人生終わり」というワードが検索候補に出てきますが、通信制高校は、人生終わりではありません。
通信制高校は、古いイメージがアップデートされない中、東京大学の合格者を輩出するなど、多くの生徒から人気を集める「令和時代に適応した多様性高校」である理由と現実について解説したページは下記のリンク先をご覧ください。


大学受験における通信制高校のメリット


大学受験における通信制高校のメリットは、時間の自由度です。
- 通学時間がない
- 学校行事や部活がない
- 自分のペースで学習ができる
優秀な生徒が率先して、通信制高校に進学する流れも生まれています。


大学受験に向けて、通信制高校へ進学する人
大学受験における通信制高校のメリットを活かすには、下記4点いずれかに当てはまる人が向いています。
- 自学自習ができる
- 集団学習が苦手
- 好きな場所で勉強したい
- 偏差値60~70
「総合型選抜」を活かす事例


総合型選抜を取り入れている大学は多く、総合型選抜の入学枠は増加傾向が続いています。
令和6年3月に文部科学省が発表した「大学入学者選抜における総合型選抜の 導入効果に関する調査研究」によると、大学85.6%、短大95.1%が「総合型選抜」を導入しています。
総合型選抜とは、学力の評価だけでなく、受験者を多面的・総合的に評価する選抜方式です。
総合型選抜の導入の目的
大学や短大が、総合型選抜を導入するのには、下記のような目的があります。
- アドミッション・ポリシーに適った入学者を丁寧に選抜するため
- 学力検査を重視した入試では選抜できない資質を持つ入学者を選抜するため
- 主体性・多様性・協働性を持って学ぶ姿勢や態度を持つ入学者を選抜するため
- 学修意欲の高い入学者を選抜するため
- 受験者の個性や特性等を評価する選抜を実施するため



総合型選抜の選考方法は、小論文やプレゼンテーション、資格・検定試験の成績、大学入学共通テストなど、選考方法も内容も大学によって異なります。



志望する大学の総合型選抜の選考方法に合わせて、勉強や探究学習、プログラミング、スポーツ・芸事などに多くの時間を割いた高校生活を検討するのも良いかもしれません。
「指定校推薦枠」を活用した事例
通信制高校は、全日制高校よりも多くの指定校推薦枠を持っている場合があります。
進学実績の欲しい通信制高校は、推薦枠を積極的に活用する傾向にあるため、指定校推薦を受けやすいこともあります。
まとめ
通信制高校には、学力を図るような入学試験がないため、偏差値が存在しないことがわかりました。



しかし、通信制高校に偏差値がないのは、学力を測る入学試験がないからであり、勉強をおろそかにしている訳ではありません。



また、大学進学に力を入れいている通信制高校も多くあり、時間の自由度を活かして通信制高校から大学進学を実現する人も増えています。
大学進学を目指す方にとっては、大学進学実績が豊富でサポート体制の整った通信制高校を選ぶ事が重要です。
みなさんも、自分に合った通信制高校を見つけましょう。