通信制高校の生徒数ランキング3!11人に1人が通うまでに増加する理由とは?文部科学省の学校基本調査をもとに徹底解説

「通信制高校で生徒数が多い学校を知りたい!」「高校生の11人に1人が、通信制高校に通う理由が気になる..」と思っていませんか?

通信制高校の生徒数が最も多いのは、学校法人角川ドワンゴ学園が運営する「N高等学校・S高等学校」で、2校合わせて32,460名が在籍しており、私立通信制高校の生徒数の1割以上を占めています。



全日制高校の生徒数が減少している中、2024年度の通信制高校在籍生徒数は、29万87人となり前年度に続き過去最高生徒数を更新しています。
この記事では、
- 人気の通信制高校が知りたい人
- 通信制高校に通う理由が気になる人
- 通信制高校へ入学を検討している人
に向けて、
- 人気の通信制高校3選
- 通信制高校に、生徒数が増加し続けている理由
- 通信制高校が、令和時代に適応した多様性高校である理由
などについて、詳しく解説しています。
このページを最後まで読むと、通信制高校の中で人気の学校と、生徒数が増加し続けている理由が具体的に理解できます。
ぜひ、最後までご覧ください。
通信制高校の生徒数ランキングTOP3
通信制高校の在籍生徒数が多いランキングは、下記の通りです。
学校名 | 生徒数 | |
---|---|---|
1位 | N高等学校・S高等学校 | 32,460名 |
2位 | クラーク記念国際高等学校 | 12,000名超 |
3位 | 学校法人KTC学園 屋久島おおぞら高等学校 | 10,000名超 |
通信制高校の中でも、3都道府県以上にまたがって生徒を受け入れる場合は「広域通信制高校」と呼ばれています。



通信制高校の生徒数が最も多いのは、学校法人角川ドワンゴ学園が運営する「N高等学校・S高等学校」で、2校合わせて32,460名が在籍しており、私立通信制高校の生徒数の1割以上を占めています。



2位は、1992年に日本で6校目の広域通信制高校として開校して以来、全国にキャンパスを構えている「クラーク記念国際高等学校」でした。


広域通信制高校の収容定員TOP10
文部科学省が公表した「広域通信制高等学校の一覧(令和2年4月1日時点)」によると、収容定員人数の多いランキングは下記の通りでした。
- 向陽台高等学校:24,000名
- N高等学校:20,000名
- NHK学園高等学校:20,000名
- 科学技術学園高等学校:13,000名
- クラーク記念国際高等学校:12,480名
- 屋久島おおぞら高等学校:10,000名
- 飛鳥未来高等学校:7,845名
- 第一学院高等学校高萩校:6,000名
- 第一学院高等学校養父校:6,000名
- 代々木高等学校:6,000名
- ヒューマンキャンパス高等学校:6,000名
- 福智高等学校:5,700名
- 星槎国際高等学校:5,500名
- 八洲学園大学国際高等学校:5,000名



S高等学校が設立される前のデータのため、N高等学校は2位になっていますが、生徒数が最も多い「N高等学校・S高等学校」は人気の通信制高校だとわかります。



また、収容定員数に達するほど生徒を集めている「クラーク記念国際高等学校」と「屋久島おおぞら高等学校」も通信制高校の中でも人気が高いことがわかります。
通信制高校の選び方がわからないという方は、生徒数が多い「N高等学校・S高等学校」「クラーク記念国際高等学校」「屋久島おおぞら高等学校」の3校を比較してみると、それぞれどんな学校か、通信制高校はどんな雰囲気なのかが見えてくると思います。
まずは、無料の資料請求で比較検討をしてみることをおすすめします。
通信制高校の学校数・生徒数は増加中


文部科学省が2024年12月18日に公表した「学校基本調査」によると、高校生生徒数は、全日制が282万人(88.6%)、定時制が7万人(2.3%)、通信制が29万人(9.1%)の合計318万人でした。
2024年度の通信制高校在籍生徒数は、29万87人となり前年度に続き過去最高生徒数を更新しています。
全体の9.1%が通信制高校の生徒数ですが、全日制高校の生徒数が減少している中、通信制高校の生徒数は増加し続けています。
高校生の約11人に1人が、通信制高校に通っていることがわかります。
生徒数 | 全体の割合 | |
---|---|---|
全日制 | 2,826,266人 | 88.6% |
定時制 | 72,191人 | 2.3% |
通信制 | 290,087人 | 9.1% |
合計 | 3,188,533人 | – |
そして、通信制高校の学校数は、公立が79校(前年度より1校増)、私立が224校(前年度より13校増)の合計303校に増加しました。
学校数 | 前年度比 | |
---|---|---|
公立通信制高校 | 79校 | 1校増 |
私立通信制高校 | 224校 | 13校増 |
合計 | 333校 | 14校増 |
通信制高校の生徒数が増加する理由
通信制高校の生徒数が増加している理由は、下記の7つです。
- 不登校生徒の増加
- ひとり親世帯の増加
- 新型コロナウイルス禍の影響
- 学習ニーズの多様化
- 高校の在り方の変容
- 時間の自由度
- 総合型選抜を導入する大学の増加


不登校生徒の増加
通信制高校は、多様な生徒の受け皿になっています。



文部科学省の17年度の調査によると、通信制高校に在籍する半数の生徒が小中学校で不登校経験がありました。



22年度には不登校の小中学生は、前年度比2割増の29万人と過去最多を更新しています。
ひとり親世帯の増加


通信制高校に在籍する生徒のうち、ひとり親家庭の生徒は2割程度を占めています。
新型コロナウイルス禍の影響
新型コロナウイルス禍を経て通信制高校を選ぶケースは、増えているとみられます。
コロナ禍での自宅学習によって、集団学習ではない方が自分に合っていると気づいた生徒も多くいたのかもしれません。


学習ニーズの多様化


教員1人に対して、40人の生徒が同じ授業を受ける「集団学習」が合わないなど、学習ニーズが多様化しています。
集団学習の場合、40人全員の学習ペースに合わせて授業が進んでいきます。



集団学習は、学習ペースが早い生徒からすると、遅く非効率だと思う反面、学習ペースについていけない生徒からすると、学力低下の要因になってしまいます。



また、黒板に書かれたことを、ノートに書き写すような授業では、物足りないと思う生徒や学習が定着しないという生徒もいます。
そのような集団学習ではなく、自分のペースで学習を進められる通信制高校の方が、自分に合っているという理由で、通信制高校に入学するケースが考えられます。
高校の在り方の変容
今の教育制度は、100年前にできた仕組みであり、1つの教室に大勢の生徒が集まり、先生のもとでいろんな授業を行うというのが効率的でした。
インターネットが普及する前の時代は、先生から学べる教室という場は他にありませんでした。



インターネットが普及し、SNSやYouTubeが身近にある現代では、学べる場所がいくらでもあります。



そのような現代では、高校という存在も変わってきているのです。
もちろん、進学校で優秀な生徒が集まる高校や、サッカーなどのスポーツ強豪校、音楽活動に必要な設備や環境が整った高校の場合、そこで出会える人や高校生活はかけがえのない青春になります。
時間の自由度


通信制高校では、通学などの移動時間を減らせるだけでなく、カリキュラムも柔軟で9:00~15:00まで学校で授業を受けなければいけないという縛りもありません。



そのため、高校卒業資格の取得を目指しながら、受験勉強や探究活動、スポーツや音楽、芸能活動など自分のやりたいことに使える時間を増やすことができます。



例えば、スポーツ選手やアーティストを目指す人にも通信制高校は人気を集めています。
- ado(アーティスト)
- 久保建英(サッカー選手)
- 池田美優(ファッションモデル)
将来、就職を考えている人の選択肢としても、通信制高校は一般化していく可能性が考えられます。
不登校など特別な事情を抱える多様な生徒だけでなく、いわゆる”普通の子”があえて通信制高校に進学する理由は下記のリンク先をご覧ください。
総合型選抜を導入する大学の増加


現代では、受験方法も多様化しており、戦略的な受験で大学合格のチャンスを広げることができるようになりました。



これまでは、ほとんどの人が一般選抜で受験してきました。



しかし、近年では、総合型選抜(旧AO入試)や、学校推薦型選抜(公募制推薦・指定校推薦)の受験者が増えてきています。
文部科学省が公表した「令和4年度国公立大学入学者選抜の概要」によると、国公立大学で総合型選抜(AO入試)を実施する大学・学部は、年々増加しています。
令和2年度 | 令和3年度 | 令和4年度 | |
---|---|---|---|
国立大学 | 59校 | 63校 | 64校 |
公立大学 | 36校 | 36校 | 38校 |
合計 | 95校 | 99校 | 102校 |
大学が総合型選抜を導入している理由は、下記のリンク先をご覧ください。


まとめ「通信制高校は、令和時代に適応した多様性高校」
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
全日制高校に行きにくくなった人が、通信制高校に転入して高校卒業資格を取得するというケースも0ではありません。



ただ、令和の通信制高校では、東京大学の合格者を輩出するなど、優秀な生徒が率先して、通信制高校に進学する流れも生まれています。



通信制高校のサポート校には、高校中退を防ぐだけでなく、あなたの学習やメンタル面を支えてくれ、大学進学までサポートしてくれる仕組みがあります。
下記から、いろんな通信制高校の資料を取り寄せることができます。まずは、資料請求してみて、これからの進路を考えてみてください。